TOP /健康診断トップヘ:女性の健康ガイドライン  

現在、女性のガンに関しては対策が急務な状況であり、厚生労働省の「がん検診に関する検討会」に
おいて、「乳がん検診及び子宮がん検診の見直しについて」の報告書(平成16年)が出されました。
この報告書に基づき、ワールド健保では女性のガン検診について検討し、更に充実した内容とするため
に各分野の専門医の意見を取り入れて、「女性の健康ガイドライン」を作成しました。





子宮頚ガンは、膣に近い子宮頚部にできるガンで、子宮ガン全体の約7割にあたります。同様に50歳以上の中高年層で子宮頚ガンにかかる人は、この20年間順調に減少していますが、20〜24歳では約2倍、 25〜29歳では3〜4倍に急増しています。ワールド健保においても、厚生労働省のがん検診に関する検討会の報告を受け、対象年齢を20歳からとし2年に1回の検診を実施します。
子宮頚ガンは、STD(性感染症)
今、女性に増えている、STD(=性感染症)って知っていますか?ウイルスなどが性行為によって感染し、発症する病気です。子宮頚ガンの原因はヒトパピローマウイルス(HPV)の感染であることが明らかになってきており、子宮頚ガンの発症患者99%にこのヒトパピローマウィルスの感染が認められています。このウイルスは、ヒトの皮膚や粘膜に良性の腫瘍(イボ)を作ります。その中のある種のものが発ガンに関与しており、性交により子宮粘膜から子宮細胞の中に取り込まれて感染し、子宮頚ガンを発症するのです。
ヒトパピローマウイルス感染の予防法は?
他の性感染症予防と同様、
正しくコンドームを使用することです!
子宮頚ガンには20代から注意!
性交渉の開始年齢が子宮頚ガン発症に大きく関与していると言われているので、発症は20歳代から急増し、30歳〜40歳代がピークになります。
ガンの初期は、自覚症状はありません!
ガンの初期、いわゆる早期の段階では、自覚症状がまずありません。ガンの進行により、不正出血やおりものの異常がおこります。
早期ガンであれば「子宮を残せる」
ガンの進行は、通常T期からW期に分けられます。子宮頚ガンは、前ガン状態である0期や初期のT期までの期間が長いため、定期検診によりこの段階での発見が可能となります。初期の発見であれば、子宮や卵巣を残す治療も可能です。定期的な検診の受診が重要となります!
2年に1回の子宮頚ガン検診で、あなたの命と子宮を守る!
子宮頚ガン検診は、2〜3年に1度の受診頻度で有効性が示されています!
検診対象の年は必ず受診しましょう!
(厚生労働省《乳がん検診及び子宮がん検診の見直しについて》がん検診に関する検討会中間報告 平成16年3月より)
検診では何をするの? 問診、視診・内診などの診察と細胞診を行います。所要時間は5分程度で、
痛みはほとんどありません。
診察では何をするの? 片方の手の指を膣内に入れ、もう片方の手でお腹を押して、子宮、卵巣、
子宮周辺を触診します。
細胞診では何をするの? 子宮頚部の粘膜細胞を綿棒などで擦り取り、肉眼ではわからない初期の
病変を顕微鏡で調べます。

今、日本人女性の13人に1人が乳ガンになり、乳ガンになった人の4人に1人が命を失っています。具体的には、1年間におよそ35,000人の女性が乳ガンと診断され、約10,000人の女性が乳ガンで死亡してい ます。働き盛り、子育て世代の30代〜50代女性に多い乳ガンですが予防方法はまだ見つかっていません。乳ガン検診で早期に発見することが、大切な命と乳房を守る方法です。ワールド健保ではこの状況を踏まえ、厚生労働省の検討会の示した検診対象と検査項目に、乳ガンの専門医の意見を取り入れ、より充実した年代別に実施します。
●年代別 乳房の特徴と有効な検査 女性の乳房組織の性質は年齢と共に変化します。
自分の乳房に合った検査を受けましょう。
年 代
乳房の特徴と乳ガン発生状況
有効な検査
30歳代
乳腺の活動が活発で、乳房の密度が高い。
乳ガンになる人が急増する年代。
乳房超音波
40歳代
乳腺の活動も活発だが脂肪組織も増え始め、乳房組織の性質の変わり目。乳ガンに最もなりやすい年代。 乳房超音波
マンモグラフィ併用
50歳代以上
乳房組織に脂肪が多くなり乳腺密度が低くなり始める。
乳ガンのリスクも依然として高い年代。
マンモグラフィ
●検査の特徴 検査には特徴があり、早期発見に有効な検査は乳房組織の性質で異なります。
検 査
特     徴
超音波検査
手に触れない数ミリのしこりを発見できる。検査時に痛みを伴わない。どの年代に対しても有効。特に、マンモグラフィでは写しだしにくい乳腺密度の高い乳房に有効。
マンモグラフィ
しこりはもちろん、乳ガンの初期症状である微細石灰化を発見できる最も精度の高い検査。圧迫の際に人によって多少痛みを感じる。脂肪組織が増えて乳腺密度が低い乳房では、非常に有効。逆に乳腺密度の高い乳房ではわかりにくい。X線の被爆あるが身体への危険はほとんどない。
視触診
(医師診察)
医師が見て触れて、乳頭からの分泌物がないか、乳房のしこりやひきつれ、左右差の有無、わきの下のリンパ節の腫れを調べる。
自己検診
入浴時など簡単にできるセルフケア。自分の体なので変化を敏感に感じ取れる。

 
 
 

●この件に関するお問い合わせは、下記へお願いします。●
ワールド健康保険組合/保健師 TEL/外線078−302−8185/ 内線 711−4931・4932